『ラストレースへの想い』武井 愛奈

【ラストレースへの想い】

9月6日(水)〜10日(日)に全日本大学ローイング選手権大会が開催されます。熱いご声援を宜しくお願い致します。4年生全員がレースへの想いを綴りましたので、紹介していきます。

今回の担当は、武井 愛奈(スポ4・諏訪清陵=長野)です。是非、ご一読ください。

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幼い頃から「平凡」と言われ続けてきた。

運動神経が悪く、球技は殊に壊滅的だった。

けれども、憧れと反骨心だけは人一倍強かった。

高校時代にボート教室をしてくれた実業団。世界8位になった同い年の選手。キラキラした笑顔がヒーローみたいで格好良かった。彼等に近づきたくて、「武井には無理だ」と言われる度に奮起した。逆境には真正面から立ち向かってきた。尖っていると思われるかもしれない。が、ただ他人に失望されるのが怖かったのだ。私の反骨心と劣等感は紙一重だった。

そんな私も、10年間のボート人生で「自分自身を肯定して貫く大切さ」を学んだ。特に私を支えた精神が3つあるので、ここに残してみようと思う。

①アンチに屈するな。カール・ロジャース2:7:1の法則にあるように、生きているだけで自分のことを嫌う人は出てくるのだ。だから、素直に全員の意見を聞くと苦しむことになる。「あなたの為に言うけど」などの心配する振りをした隠れアンチに注意しつつ、真に自分の心に寄り添って応援してくれる人達の言葉を信じて、ズンズン突き進んでいくのが良い。

② 努力は夢中に勝てない。何かに夢中になっている人は、努力を努力と思わない程、それが好きなのだ。「夢中になれる環境を作れる人は強い」と言い換えることもできる。少しでも夢中になれる物を模索し、環境を作り上げることが大切だ。

③自分らしく居させてくれる先輩について行くのが良い。これはほぼ主観だ。インカレを一緒に戦って下さった大好きな先輩がいるのだ。少しこの場を借りて感謝を伝えたい。

友理乃さん、宇野さん、咲月さん。先輩方の「武井愛奈らしく、そのままの自分で頑張れ」という言葉に、私は何度も救われて来ました。ありがたいことに引退レース、負ける気がしないほど頼れる後輩3人が一緒に戦ってくれます。先輩方が背中で示してくれた「早稲女の意地」を今度は私が繋ぎます。

9月10日、「次は 君だ」と次世代の背中を押すヒーローになること。これが私の競技生活最後の憧れだ。


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