『ラストレースへの想い』・菱谷泰志

4年生にとってラストレースとなる全日本大学選手権(インカレ)が近づいています。そこで、引退前の4年生にブログを書いてもらいました!

各自様々な想いを綴っています。是非ご一読ください!!

今回の担当は 菱谷泰志(スポ4・鳥取=米子東)です。


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引退ブログ書くことまとまんなくない\うぉう うぉう/

 白く厚い雲が映えた空は、気づけば青く高く変わっていた。毎年この時期になると、先輩方もこの引退ブログを書いてきた。自分が書くのはまだ先、まだまだ先だと、思っていた。それは、書く時が先であると思っていたというよりは、その時がきて欲しくないと思っていたのだろう。だが、“その時”が、きた。


 私が早稲田大学漕艇部の門を叩いたのは19の春だった。ずっと憧れてきた早慶レガッタ、そして高3の時(2015年)に目の当たりにしたインカレでの早稲田旋風を見て早稲田を志望した。


 しかし、現役の時は不合格。滑り止めで受けていたD志社への進学も一時期迷ったが浪人を決意。今に至る。そこまでして早稲田でボートがしたいという強い思いが若干18の当時の自分にはあった。今になれば、よく浪人を決意した、そして早稲田に受かったと過去の自分を褒めたい。


 そのようにして入部した漕艇部には、多くの思い出がある。やはり一番印象に残っているのは2019年の早慶レガッタ対校エイトのレースだ。憧れだった早慶レガッタに対校で出漕できた、そして何より劇的な勝利を手にしたからだ。15年になるボート人生でもあれは特に印象深いレースだ。


 だが、漕艇部での思い出はそういった大きな出来事だけではなく、日々の何気ない時間も思い出深い。クルーとの乗艇、同期や後輩と過ごす艇庫生活、ありとあらゆる漕艇部の時間が、楽しく、愛おしい。この時間が一生続けば、なんてそう願ったところで、時間は止まる事なく不可逆的にただ過ぎ去る。一瞬一瞬がその瞬間から思い出へと昇華していく。そして、二度と戻ってこない。それは哀しいことであると同時に、思い出が美しくあるものたる所以ではないだろうか。


 さて、この文をしたためているのは、全日本に向けトレーニングを積んでいる時期であり、掲載されるのもインカレ前となるはずだ。そう、全日本・インカレと早稲田大学漕艇部での4年間の集大成へ挑もうとしている真っ只中である。なんなら、今年で言えば全日本は今シーズンの初陣だ。引退ブログとは言いつつも、やってやるのはここからだ。


 漕手・cox・マネージャー・トレーナー、監督コーチ陣、OBOGの方をはじめ漕艇部に関わりまた応援してくださる方々すべてが、今一つに、まさに”One WASEDA“で、「日本一」へと漕艇部は突き進みます。

 燕脂の誇りを胸に。いざ、

いかん。


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