『ラストレースへの想い』榎本 真里愛

 【ラストレースへの想い】

 9月3日(水)~7日 (日)に全日本大学ローイング選手権大会・オックスフォード盾レガッタが開催されます。熱いご声援をよろしくお願いいたします。4年生全員がレースへの想いを綴りましたので、ご紹介いたします。

今回の担当は、榎本真里愛(社学4・明治学院=東京)です。

是非、ご一読ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 大学2年生の夏、私は漕艇部への入部を決意しました。入部前に色々な人から話を聞いて、今まで体育会の経験がない私でもやっていけそうだと考えたからです。しかし、今振り返ると、当時の私は漕艇部の厳しさを甘く見すぎていたなと思います。この部活で求められているのはいつだって本気で向き合って勝利に貢献することです。それを支えるためのたくさんのルールや暗黙の了解で成り立っている組織のあり方に戸惑ってしまうことが本当に多かったです。私は今まで自分のしたいことを気ままにしてきました。だから、組織のために、自分ではなく他の人のために、全力で何かをするということは初めてでした。

入部してから、どんなに気持ちに余裕がなくても、どんなにつらくても、決して表に出さずに明るくいることや、他の人への思いやりを忘れないことを大切にしてきました。私は体育会という環境やマネージャーという役割に適性があるわけではなかったと思います。それでも、これは他の人にはない強みであり、微力ながら組織に還元できる部分だと考えたからです。そうは言っても、自分の不甲斐なさを痛感する機会や理不尽に思える出来事ばかりで、思わず表に感情が出てしまうほど深く落ち込んだり、悲しくなったり、傷ついたりしたことは数え切れません。「自分の選択は間違っていたのかも」とネガティブな思考から抜け出せなくなる時期も長く続きました。

漕艇部に入部し、多くのことを学び、たくさんのものを得られました。

その中で、一番大きかったのは仲間との出会いです。励ましてくれたり、一緒に愚痴をこぼしたり、しょうもないことで笑ったり、何気ない楽しい時間があったから、たくさんの困難を乗り越えられたし、ここまで続けることができました。今までつらかったことは山ほどありますが、それ以上に、仲間と一緒に過ごした漕艇部での時間、すべての思い出が、私にとってかけがえのないものだと感じています。

本当にありがとう。

思い悩んでいた時に気にかけてくれたり、ご飯や遊びに連れ出してくれた友人、色々な面で支えてくれた家族には感謝してもしきれません。

2年生での入部であるにもかかわらず、留学の機会までいただきました。たくさんのご迷惑をおかけしましたが、今まで漕艇部で関わった同期、先輩、後輩、そして艇友会の皆様、本当にありがとうございました。

最後まで自分の役割をきっちり果たし、笑顔で引退したいです!

0コメント

  • 1000 / 1000